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健康豆知識

逆流性食道炎

 「逆流性食道炎」。近年テレビなどでもよく耳にする言葉です。どのような病気かというと、本来食道は胃酸にさらされないはずが、食道裂孔ヘルニア(胃の一部が横隔膜からはみ出している状態)などによって、胃酸が逆流する「胃食道逆流症」があり、食道粘膜を荒らし炎症を起こす病気です。症状は、げっぷ・胸が熱い・しみる感じがする・のどのつかえや違和感、なかなか治らない咳や声のかすれなどが挙げられます。

 胸やけを起こさないために日常生活でも注意できることがあります。食事は一度にたくさん食べず、ゆっくりと食べ、食べ過ぎないようにしましょう。たばこ・アルコール・コーヒー・チョコレートなど嗜好品はほどほどに。なるべく前かがみの姿勢を避け食後すぐに横にならないようにし、就寝時は左側を下にすることで症状を緩和させることができます。また不要な時間はベルトやコルセットは緩め、太り気味の人は体重を減らすことをお勧めします。

 もちろん内科でも診断・治療は可能です。正しい診断をするためには、胃カメラやレントゲンの検査を行います。逆流の度合いや食道炎の重症度の判定ができます。実際には必ずしも検査を受けなければ治療は行わないかというと、そうとも限りません。問診などから「胃食道逆流症」がある場合、胃酸の分泌を抑える内服薬を中心に各消化器症状に応じ、処方してもらえると思います。最近は比較的効果が高く、服用回数が1日1回で良いものもありますので、お困りの人はぜひ医師に相談することをお勧めします。逆流を起こしやすい状態は薬で完全に治すことは難しく、内服をやめると症状は再発します。重症の場合、手術が必要になることもありますので、薬の中止など医師とよく相談の上、治療を行ってください。

 

(平成27年1月)


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