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平成8年7月に大阪市堺市で発生した食中毒では患者数9,000人を超え、児童3人が死亡し社会的に大きな影響を与えました。この事件をきっかけに、厚生省をはじめ、各都道府県は腸管出血性大腸菌O157による食中毒の発生の防止対策に取り組むことになりました。さらに、平成8年8月6日に、腸管出血性大腸菌O157による感染症は、法定伝染病に指定され、これまでの食中毒の予防に加え、感染症対策の両面から対策を講じることになりました。 このページでは、食中毒及び感染症の予防法について解説いたしますので、日常生活の中でご活用ください。 |
| 《主な内容》 | |
| ○腸管出血性大腸菌O157を知っていますか? | |
| ・O157ってどんな菌? | ・O157の特徴は? |
| ・どんな症状が出るの? | ・O157の発生状況は? |
| ・どうやって感染するの? | ・なぜ、感染源の特定が難しいのか? |
○家庭における予防対策のポイントは? | |
〜食中毒予防の3原則〜 | |
○患者が発生したらどうしたらいいの? | |
| ・家族の中に患者が発生したら? | |
| ・子供が通っている学校でO157患者が発生したら? | |
| ・伝染病予防法の適用により、患者はどのような扱いを受けるの? | |
| 腸管出血性大腸菌O157を知っていますか? |
| O157ってどんな菌? |
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大腸菌は、健康な人の腸や動物の腸管の中にいてほとんどは下痢などの病気を起こすことはありません。しかし、このうちのいくつかの大腸菌は、人に下痢や腹痛などを起こすことがあり、これらの大腸菌を病原性大腸菌と呼んでいます。この病原性大腸菌の中で、O26、O111、O128、O157などは、腸管内でベロ毒素という出血性下痢の原因となる毒素を作るため腸管出血性大腸菌と呼ばれ、平成8年8月6日法定伝染病に指定されました。 |
| どんな症状が出るの? |
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特徴的な症状は、ヘソから下腹部にかけての激しい腹痛と下痢に続く血便です。血便というより、真っ赤な血が出るような症状を示します。それに発熱が伴うこともあり、初期の段階では風邪と間違えやすいので注意が必要です。 潜伏期間:4〜9日 主な症状:出血性下痢、水様性下痢、腹痛、嘔吐 |
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どうやって感染するの? O157は口から感染します。 1)食物や飲み物を通じてO157が口から体内に入る。 2)大腸でO157が増殖。「ベロ毒素」を作り、腸の粘膜を破壊する。 3)ベロ毒素が血液の流れにのり、赤血球や血小板を破壊しながら全身を回る。 4)腎臓や脳などに重大なダメージを与え、死に至る場合もある。 |
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O157の特徴は? 1)強い感染力 食中毒で代表的なサルモネラ等は、100万個以上が体内に入らないと感染しません。しかし0157は、わずか100個足らずで感染しますので、食物にごく少量ついていても感染しますし、タオルの共用や入浴などにより人から人へ感染することもあります。 2)強い毒性 この菌は、大腸で増殖するときに、「ベロ毒素」と呼ばれる毒素を作り出します。特に、体の抵抗力の弱い5歳未満の乳幼児や高齢者は、腎臓や脳などに重い障害を生じ「溶血性尿毒症症候群(HUS)」を引き起こすことがあります。 3)長い潜伏期間 腸の中で菌が増殖して毒素を作るので、潜伏期間が4〜9日間と長く、感染源が特定しにくいのが特徴です。そのため、汚染された食品が流通してしまったり、調理用器具や水などを介して食物に菌が移り、汚染を広げる可能性があります。 O157の発生状況は? |
| 平成8年 | 平成9年 | |
| 全 国 | 9,459名 | 1,576名 |
| 埼玉県 | 49名 | 48名 |
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なぜ、感染源の特定が難しいのか? 1)潜伏期間が長い 食べた食事の献立、食材についての関係者の記憶が薄れていることが多く原因食品の特定が困難。また、料理や理や食材が保存されていない場合や原因施設に既に菌が存在しない場合が多く菌の検索が困難。 2)発症菌量が少ない 一般の食中毒の発症菌量は、10万〜100万個とされているが、O157では100個程度といわれている。このため、菌の検出は技術的に難しい。 |
| 家庭における予防対策のポイントは? |
| O157をはじめとする食中毒については、飲食店等での食事が原因と思われがちですが、家庭での食事でも発生していますので十分注意が必要です。 家庭で調理を行う場合には、1)こまめに手を洗い清潔にしておくこと。2)加熱は十分に行うこと。3)台所周辺や台所用品はいつも清潔にしておくこと。4)一度使用した包丁などをもう一度使用するときにはよく洗うことのほか、5)食品を購入し、調理する時には、食中毒予防のために次のような6つのポイントがあります。 これら6つのポイントは、食中毒菌を「付けない、増やさない、殺す」という食中毒予防の3原則からできています。これら6つのポイントに注意し、家庭から食中毒をなくしましょう。 食中毒は、簡単な予防法でをきちんと守ることで予防できます。 |
| 〜食中毒予防の3原則〜 | |||||
| 菌を付けない | 菌を増やさない | 菌を殺す | |||
| 〜食品を購入し、調理する際の6つのポイント〜 | |||
1.食品の購入
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2.家庭での保存
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3.下準備
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4.調理
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5.食事
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6.残った食品
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| 患者が発生したらどうしたらいいの? |
| 家族の中に患者が発生したら? |
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O157は伝染病に指定されるほど感染力の強い菌ですが、不安になる必要はありません。次のようなことに注意すれば、二次感染の心配はありません。 |
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1.患者の糞便の処理 ゴム手袋を着用するなど衛生的に処理してください。特に乳幼児のおむつ交換時の汚染には十分注意してください。 2.手洗いの励行・消毒 患者の糞便に触れた場合には、石けんと流水で十分に手を洗い、逆性石けんまたは消毒用アルコールなどで消毒をしてください。 また、患者さんが用便をした後も同様に十分な手洗いと消毒を行った後、トイレの取っ手やドアノブも消毒してください。トイレのタオルは共用せずペーパータオルや個人用のタオルを用意してください。 3.患者の衣服等の処理 患者が使用した寝間着、下着等は、他の家族のものとは別に家庭用漂白剤につけてから洗濯し、天日で十分に乾かしてください。 4.入浴等 患者がお風呂を使用する場合には、混浴、タオルの共用を避け、特に、使用後に乳幼児や高齢者は、入浴させないでくだささい。(患者は最後に入浴するのがよいでしょう。)また、お風呂のお湯は、毎日交換するとともに浴槽やイス等は常に清潔にしておいてください。 5.検便検査 患者が回復したら、再度検査を行って、O157が腸管内にいないことを確認してください。 |
| 子供が通っている学校でO157患者が発生したら? |
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O157は、飲食物のように口から入るものに注意すれば大丈夫です。患者さんと接する機会があったとしても日常生活では、感染するおそれはありません。日ごろの手洗いの励行や個人持ちのハンカチ、タオルを用意するなどの工夫が必要です。 |
| 伝染病予防法の適用により、患者はどのような扱いを受けるの? |
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法が適用されるのは、ベロ毒素を出す大腸菌に感染したヒトに限られます。したがって、それ以外の病原性大腸菌感染者には適用されません。 また、法の適用に当たっては、人権に十分配慮しプライバシーの保護に努める観点から、感染者の隔離や保健所による消毒などは行いません。しかし、二次感染を防止するため、患者や患者の家族の検便検査や健康調査を行いますので、必ず協力してください。 |