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健康豆知識

ロコモティブシンドローム

 人間は骨・関節・筋肉などの運動器に支えられて生きています。この運動器の機能が衰え、移動能力が低下して生活の自立度が下がり、最終的に要介護や寝たきりなどの状態になることを「ロコモティブシンドローム」といいます。



 この症状は高齢者だけではなく、早い人では40歳ぐらいから始まる人もいます。具体的な原因としては高齢者に多い膝、腰、骨の病気である変形性膝関節症、変形性腰椎症、骨粗しょう症などの運動器自体の疾患が考えられます。また加齢による筋力やバランス能力の低下による運動器機能不全などもあります。



 運動器の病気や機能低下には、やはり運動をすることが最も大切です。骨や筋肉などは毎日つくりかえられています。健康な状態を保つためには毎日動かし、適度な負荷をかけることが必要です。翌日に痛みや疲れが残らない程度に、年齢や体調などを踏まえ、無理なく適度な運動を毎日続けましょう。最近では運動が認知症を予防することも報告されています。年を取って寝たきりや認知症、要介護になることをできるだけ避けるためにも、年だからとあきらめず、できることを行っていくことが大切です。



 運動器の衰えはひそかに進んでいくため、それに早く気付き対処することが必要です。まだ若いからロコモなど関係ないと思っている人にもロコモは忍び寄っています。生涯を健康で明るく過ごすためにも「ずっと自分の足で歩く」ことを目標に、一人一人がロコモ予防に意識して取り組んでいきましょう。

 

(平成27年7月)


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